日本は昔から「互助」という考え方を大切にしてきました。
現代でも農村地域では、収穫の時期にそれぞれが丹精を込めて作った農作物を交換したり、都市部でもボランティアのお年寄りが、働き盛りの若い夫婦のためにお子さんの面倒を見たり、逆にお年寄りが病院に行くときに若者が車で送ったりといった「互助の精神」が残っています。
そうすることで一人ひとりの才能や能力を共有し、社会やコミュニティ全体で助け合う「ミューチュアル・エコノミー(互助の経済)」が自然と成り立っているのです。
真に豊かな社会を目指す「社会のあり方改革」を実現するためには、この「互助の精神」や「ミューチュアル・エコノミー」に光を当てることが大きな一歩となるはずです。
人はそれぞれ、生まれながらにして、身体が強い人もいれば弱い人もいます。音楽の才能に秀でた人もいれば、数学に強い人がいるなど、一人ひとりの才能や特技、生まれもったものは様々です。しかし、今の社会は、その弱い立場にある方々に合わせることが「正しいこと」であり「優しさ」であると考えられているのではないか。
本来であれば、強い立場の人々がその才能や能力を活かして、弱い立場の人々を支える。それこそが、本当の意味での「互助の精神」であり、個人の才能・能力を活かせる社会ではないでしょうか。
そうした古くて新しい考え方を、テクノロジーを活用しながら社会全体に広め、一人ひとりのライフスタイルに合わせた働き方で、豊かな人生設計を描ける社会を実現したい。パソナグループは、これからも「社会のあり方改革」に取り組んでまいります。