これまで日本では、
夢や豊かさを求めて人は地方から大都市に移動しました。
私はこれからはむしろ逆に、
地方に人を誘致し、
新たな価値観で地方の豊かな資産をいかして活性化を図り、
日本中に元気や心の豊かさを発信していくという
発想の転換が必要ではないかと考えます。
「企業誘致から人材誘致へ」というコンセプトで、
様々な夢や才能を持った人たちが地方で新たな産業を生み出していく。
それを今、パソナグループは淡路島で実践しています。
2008年から農業分野で独立を目指す若者を対象に、
耕作放棄地を利用した農業ベンチャー制度
「チャレンジファームin淡路」を開始しました。
これまでに50名の若者が参加してくれています。
今年の4月には、卒業生ら新規就農者6名が集まって
生産グループ「FRESH GROUP 淡路島」を立ち上げ、
有機栽培のブランド野菜の販売も始めました。
2011年に始めたのは、「ここから村」です。
一日の半分を農業、半分を芸術で過ごす半農半芸という
暮らし方があっても良いのではないかという考えではじめました。
彼らが文化振興による地域活性に大きく貢献してくれています。
また、2012年に廃校を改装してオープンした
「のじまスコーラ」は、8月1日に1周年を迎えました。
ここは、「ここから村」のメンバーが運営し、
レストランやカフェをはじめ、
チャレンジファームの農産物や加工品を販売する
マルシェやベーカリーが人気で観光スポットとして、
また地域の方の交流の場として広くご利用いただいています。
こうした試みで、今までに延べ400名の若者が淡路島に移り住み、
その半数が淡路島が好きになって定住しています。
人口5万人のうち35%が高齢者という
町のコミュニティを復活させ、賑わいを生み出す。
耕作放棄地や廃校が生まれ変わり、
地域の遊休資産として新たな発想で活用する。
この取り組みは「淡路島モデル」として
全国の自治体から関心をもたれています。
人を育て、日本を元気にする。それが新たな挑戦です。
夢は「人」に帰属する。夢を持った人が集まることで、
夢はさらに大きなものにふくらみます。
様々な才能や価値観の人が集まり、
化学反応を起こすことで、
今までになかった新たな価値観が生まれます。
夢の先にある豊かな未来を、実現していきたいですね。
更新日 : 2013年08月23日
夢は「人」に帰属する
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