パソナグループは昨年の秋、大阪・関西万博におけるパソナグループのパビリオン「PASONA NATUREVERSE」で、VIPの接客にあたるアテンダントが着る衣装を発表しました。
デザイナーは、西陣織や友禅染など日本の伝統的な生地を用いてドレスづくりを手掛けることで知られる藤本ハルミさん。神戸を代表する、なんと97歳の現役ファッションデザイナーです。
藤本さんは、阪神・淡路大震災で大怪我を負いながら、その2年後の70歳の時に「フランスにおける日本年」の一事業としてパリオートクチュールコレクションに参加。パリコレデビューを果たしました。その後、モナコ、ニューヨーク、イタリアにも招待され、2018年に91歳で再びパリでショーを開催するなど、これまで数々の賞を受賞されている日本文化の発信者です。
今回、作っていただくのは、「VIPアテンダントオートクチュールドレス」20着。
そのすべてが、西陣織や友禅染など日本の伝統的な着物地や帯地を使います。京都の祇園祭の山鉾巡行が描かれた生地や、染色家として初めて人間国宝になった三代目田畑喜八氏の京友禅等、藤本さんの人脈あってこその生地を使い、日本の伝統が埋め込まれた20着をご用意いただきます。
「高齢の身体を気遣わなければと思いながら、時間を忘れて制作に没頭しました。日本の着物や帯の美しさは世界でも類を見ません。たくさんの人に興味をもってご覧いただきたい」と、藤本さん。
藤本さんは、私と同じ神戸のご出身。大阪・関西万博が開催される今年は、阪神・淡路大震災から30年にあたります。「こうした大きな節目の年にお願いするには、藤本さんしかいない!」そんな思いのもと、お願いしました。
1着1着が美しく、日本の伝統をまとう「VIPアテンダントオートクチュールドレス」。万博を訪れる世界中の方々に、このドレスを通して日本文化の素晴らしさを知っていただきたいですね。