路地でランドセルを放りだして遊んでいる子供の姿がなくなってどれ位経つでしょうか。
コンクリートで補整された道路には、自然の花もない。
機能や外観を重視した大きなマンション群で、近所づきあいもないから、
隣が何をしているのかなんてまったくわからないし気づかない。
結果、何の関わりもない子供や人を平気で傷つけるような凶悪事件が多発している・・・。
「人間は互いが助け合って生きているんだよ」と代々伝えられてきた生き方の規範をどこから学ぶのか?
地域のコミュニティや、祖父祖母、親兄弟から当たり前のように教えられてきたことが失われてきている現代で、
これからの子どもたちや若者は、何を基準に生きていくのか?
頻発している様々な事件の原因は、
『隣人を愛せよ』とか『人を活かす』とか、人間として生きる上で大切なことを伝達する重要性、
ひょっとすると感謝の気持ちや思いやり、育み合うという心を忘れたつけがまわっているからかもしれません。
『欲を間違うと我が身を滅ぼす。財を間違うと子孫を滅ぼす。政を間違うと民を滅ぼす。教育を間違うと国を滅ぼす』
OECD(経済開発協力機構)によるPISA(国際的な学習到達度調査)で
日本の順位が低いことが問題となり、「ゆとり教育」の見直し議論があるけれど、
詰め込み式でいかにテストで高い点数をとるのかだけが目的の教育に逆戻りしてしまうのでは、
根本的な問題解決にはならないでしょう。
一位のフィンランドにたまたま知人がいるけれど、
子ども自身は、他人と点数を比較するような順位は気にしないそうです。
小中学生の1年間の学校での授業時間も日本より20%ほど少ない中、
日本のようないわゆる受験戦争とは無縁で塾もなく、親も子ものびのびとしているとのこと。
次の世代を担う子どもたちに夢と誇りをもたせるために何を教えていくべきなのでしょうか。
日本古来から育まれてきた文化は、文明が滅びても伝えられていく・・・・。
文化に触れることは、
人間として生きる上で大切なことを知ることにつながるのではないでしょうか。
教科書を暗記させる、
夜遅くまで塾でテストの点数をとるためのノウハウを学ぶ、
そういった中で行われる子供の点取り競争が、大人になっても企業で売上利益などの数字を最重視し、
そこに価値を置きすぎるために、企業規範・理念がなくなり、いろんな経済事件につながっていく・・・。
もっと自分のやりたいことを見つける、
楽しく生きる、
生きていく上で大切なことを知る、
それを教えることが教育だと思います。
またそういう教育を行う社会にしなければと思います。
更新日 : 2008年03月27日
次世代を育てる
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