■「パソナ」の誕生から30年
今年、2023年はパソナグループにとって節目の年です。社名を「テンポラリーセンター」から「パソナ」へと変更してから、30年が経ちました。社名を変更した1993年当時は、バブル崩壊後の大不況の真っただ中。企業業績が急速に悪化し、「リストラ」という言葉が新聞紙面を賑わせた時代でした。「パソナ」はラテン語で人を表す「ぺルソナ」を元に作られました。広く「人」という意味を表す社名に変更することで、人材サービスだけでなく、多様な生き方・雇用のあり方を広く世の中に提案し、「社会の問題点」を解決する会社を目指したのです。
■「Well-being」の実現に向けて
いま、私たちパソナグループが挑戦する大きなテーマのひとつが「Well-being」です。「Well-being」という概念の起源は、1946年の世界保健機関(WHO)憲章。それによれば、健康とは「肉体的にも精神的にも、そして社会的にも完全に満たされた(=Well-being)状態」のこと。すなわち身体だけではなく、心のありようや社会のあり方も含めて健やかであること。これはまさしく、私たちが淡路島で展開する事業を通して目指している社会のあり方そのものです。
昨年11月には、淡路島で「Awaji Well-being Week」として、Well-beingに関するビジネスコンテストや、日米の最先端医療分野の専門家が集結したイノベーションフォーラム、運動会競技によるUNDOKAI WORLD CUP、健康をテーマにしたワールドシェフ王サミットなどを開催。国内外から7万5千人の方々にご来場いただきました。今年の秋も、さらに内容を拡充したイベントを開催予定です。今後も、Well-beingをテーマに様々な事業展開を行ってまいります。
■大阪・関西万博で、真に豊かな社会を発信
それに向けて、パソナグループは「2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)」にパビリオンを出展します。テーマは『いのち、ありがとう。』、パビリオン名は『PASONA Natureverse(ネイチャーバース)』です。世界中の全ての人々が、いのちを尊び、お互いに「ありがとう」と言い合える世界を創りたい。
そうした想いのもと『PASONA Natureverse』では、「からだ・こころ・きずな」をテーマに様々な展示を行う予定です。1つ目の「からだ」は、食べ物により健康な身体をつくること。2つ目の「こころ」は、忠恕、すなわち思いやりの精神で、心豊かな社会を創ること。そして3つ目の「きずな」は、あらゆる人がイキイキと働き、幸せに暮らすことのできる「Mutual Society(ミューチュアル・ソサエティ/互助の社会)」を創ることです。
かつての日本には、「向こう三軒両隣」というご近所同士が助け合う習慣、そして人と人との温かい交流がもたらす精神的な豊かさがありました。しかし近年、特に大都市においては個人主義がはびこり、人と人との絆、思いやりや優しさが失われています。今こそ、一人ひとりがお互いを思いやる心豊かな社会「Mutual Society」の実現を目指すべきです。
私の好きなマハトマ・ガンディーの言葉をご紹介します。
The future depends on what we do in the present.
未来は、我々が今何を為すかにかかっている。
淡路島における様々な挑戦と、大阪・関西万博でのパビリオン出展を通して、私たちの描く“未来社会のデザイン”を、世界に向けて発信していきます。パソナグループはこれからも、ソーシャルソリューションカンパニーとして、真に豊かな社会の実現に向けて挑戦し続けてまいります。
*2023年8月24日現在の情報です