2019年2月18日(月)「外国籍人材と幸せに協働できる社会を考える ~外国籍人材の採用と定着について」セミナーを開催しました。すでに外国籍の方を採用している企業や、これから採用しようと思っている企業のご担当者、留学生の就労担当者の方などで会場はいっぱいになりました。
改正入管法が成立し、外国籍人材への注目が、ますます高まっています。
日本人も外国籍の方たちも互いに幸せに協働できる社会にするにはどうしたらよいか、皆さんと一緒に考える機会をつくりたいとセミナーを開催しました。
今回のセミナーにお越しいただいたのは、慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科委員長の前野隆司教授。「幸せ」の研究をする工学博士で、「外国籍人材の定着と幸せな協働を促進するには」というテーマでお話しいただきました。
アイディールリーダーズ株式会社の共同創業者、丹羽真理Chief Happiness Officerには「Happiness at work」について、多様な人材と幸せに働くコツを解説していただきました。
外国籍人材を含めたエンゲージマネジメント」についてお話しいただいたのはOne HR共同代表でYKK株式会社の西村英丈チームリーダーです。YKKでの事例を交えながら、実践的なお話しをいただきました。
最後に「改正入管法について」パソナのグローバル事業本部サーチ事業部海老博子副事業部長から解説がありました。
前野教授からは、幸せな職場に重要なのは、多様性があることで、そこにイノベーションが起きるということもわかっている。さらに幸せに影響するのは「やってみよう」「なんとかなる」「ありのままに」「ありがとう」の4つの因子が関係していて、これを満たした職場は生産性も高くなるという研究結果がある。幸せの条件と言うのは、夢や目標や強みを持ち、多様な人とつながって皆と協力し合いながら、前向きに自分らしく生きる人ということがわかる。そして、幸せはうつるので、自分が幸せになり、周りが幸せになれば、社会が世界中が幸せになるということだ。
丹羽CHOからは、仕事における幸せを生み出す4要素としてPARW、Purpose存在意義、Authenticity自分らしさ、Relationship関係性、Wellness心身の健康があげられ、自分が意義が感じられる仕事を自分らしく、周囲と良い関係を築きながら実現できることであり、そのために心身の健康が備わっていることだ。
西村チームリーダーからは、YKKは、他人の利益を図らずして自らの繁栄はないという「善の循環」という経営理念を個人と組織に根付かせ、外国籍人材を含めた社員に権限を委譲し、信じて任せて経営をする森林経営を行っている。それらを実現する手段として日々の仕事に落とし込むアプローチの仕方についてお話しいただきました。
会場からは、具体的な質問がたくさん出て、関心の高さがうかがえます。
2018年12月に可決された、出入国管理法(入管法)改正案で、就労を目的とした新たな在留資格「特定技能(1号・2号)」が設けられ、今後、一定の専門性、技能を有する外国人労働者の受け入れが2019年4月から拡大されます。
外国籍人材を含めたすべての社員が活躍できる労働環境の整備や、処遇の改善、共生に向けた企業の対応が求められる中、パソナグループは、この春にも「外国籍人材の定着支援サービス」をスタートさせます。
どうしたら、働く人たちが幸せに暮らせるのか。その具体的な対応支援サービスを行ってまいります。
*2019年2月27日現在の情報です。